城山神社・回り舞台
もとは丹生明神社と称し、丹生都比売命を主祭神として祀られています。神社の勧請は、天慶元年(938)と伝えられ、江戸時代の元和年中(1615~1624)に火災にあいますが、万治元年(1658)に再建されました。
回舞台は、二川歌舞伎芝居が行われる茅葺き高床式の建物で、急勾配の参道の石段を跨いで建てられています。県内で唯一の茅葺きの回舞台でであることから、和歌山県の有形民俗文化財に指定されています。現在の建物は明治28年(1895)に改築されたものです。床には直径4.25メートルの盆(回舞台)がありますが、参道から人力による回転装置で操作する構造になっています。
二川歌舞伎芝居
城山神社の祭礼行事として行われてきた二川歌舞伎芝居は、江戸時代から続く伝統芸能であり、和歌山県の無形民俗文化財に指定されています。
三番叟は、種蒔き三番叟とも呼ばれ、能楽の翁が祭神の丹生都比売の化身となっているのが特徴で、宝箱持ち・姫・オス鶴・メス鶴の四人の役者によって演じられ、姫の舞、鶴の舞、鈴の舞の三部作となっています。
昭和44年には二川歌舞伎芝居保存会が結成され、その伝統が継承されています。